僕の話を聞いてくれ

アルビレックス新潟のマッチレビューとかやってます。

スポンジボブに逢わせてくれないか

Hagex氏には個人的な思い入れがあるので気持ちの整理も含めて書き残しておこうと思う。

Hagex氏はご存知のようにHagex-day infoというサイトを運営していて、そのスタイルはおーぷん2ちゃんねるというサイトから面白い話をピックアップしてきて一言コメントを添えて紹介するというものだった。たまにインターネット上で発生する、いわゆる炎上と呼ばれる事象にスポットを当てて膨大な情報収集と鋭い分析により何が起きていて何が問題なのかということを面白おかしく説明してくれたりもしていた。また、Hagex氏がセレクトした音楽のPVも毎日のように一言コメントと共に紹介してくれていて、これもまた音楽が好きな僕には非常に有益な情報源だった。

正直なところ、僕はHagex氏の炎上ネタについてはそこまで喰いつかず、どちらかというとHagex氏がセレクトするおーぷん2ちゃんねるのネタを楽しみにしていて、ある日思い立っておーぷん2ちゃんねるに自分のネタを投稿したらHagex氏がそのネタに一言コメントを添えてブログで紹介してくれたんだよね。僕はタモリ倶楽部空耳アワーが大好きで定期的に投稿しているんだけど、空耳アワーにネタが採用されてタモリさんにコメントされた時と同じような嬉しさを感じたのを良く覚えている。

その後、僕はHagex-day infoをROMするだけじゃなくて参加して楽しもうと思うようになって、定期的におーぷん2ちゃんねるに自分のネタを書き込んではHagex氏の反応を見るという日々を送るようになった。

幸いなことに僕の書くネタは高確率でHagex氏にピックアップしてもらうことができて、「ええ話や」というコメントを貰った時には本当に嬉しくて、一日中ほっこりした気分で過ごせたりもした。

2018年6月24日、僕のfeedlyのリストの中にはスポンジボブのファビコンが生きていた。スポンジボブのファビコンの横には読み残しているエントリー数の7という数字が表示されていて、今日はどんな面白い話を紹介してくれるんだろうか、僕のネタは取り上げてくれているだろうかということを気にしつつもワールドカップに気を取られていて7の数字を減らすことをしなかった。そして、その7つのエントリーが僕にとってHagex氏の最後のエントリーになるなんて想像もしなかった。

いつもなら読み残しがあると毎日7~8個増えるはずのスポンジボブの数字は翌日になっても翌々日になっても増えることはなかった。増えることはないと解っているつもりだったが、予約投稿してくれていたりしないだろうかと心の片隅に少しばかりの期待を置いて、僕はいつもよりゆっくりとエントリーを読みながらスポンジボブの隣の数字をカウントダウンしていった。Hagex氏が一言コメントで「うーん」や「うむむむむ」と言っているエントリーは読み飛ばすことが多かったけど、この日だけは読み飛ばすことなく、楽しみにしていたおやつを食べるように、ゆっくり、ゆっくりと読み切った。

全てのエントリーを読み終えた僕のfeedlyの中に、もうスポンジボブが笑顔を見せてくれることはない。スポンジボブの隣の数字の中に僕の書いたネタが紛れることもない。そもそもスポンジボブの隣の数字が増えることなんて万に一つもないじゃないか。

でも、スポンジボブがある日突然ひょっこりとその笑顔を見せてくれたりするんじゃないかとか、万に一つの可能性に期待してみたりしている自分がいたりとか。

僕はスポンジボブに面白い話をたくさん聞かせてもらった。スポンジボブは僕のネタをみんなに紹介してくれた。スポンジボブが紹介した僕のネタの、その先にある見知らぬ誰かの笑顔を想像することが僕の楽しみの一つだった。

僕の人生に決して少なくない楽しみを与えてくれたHagex氏に感謝を伝えたい。

ご冥福をお祈りします。

暗闇の中からコンニチハ:2018 J2 第10節 アルビレックス新潟 vs 大宮アルディージャ

J2の舞台でお互い苦しんでいる2つのオレンジチーム。新潟は貴章をターレスに替えての4-4-2。大宮には三門がスタメンに名を連ねる。そして注目はやはり大前。移籍が大きく裏目に出てしまった人という印象が強く、大久保も似たような状況のはずなんだけど大前に比べたら可愛いものだ。そんな大前は現状大宮で活躍しているらしくて何よりなんだけど、彼にはもうちょっと良いキャリアがあったんじゃないかなとも思うわけで。そんな大宮にはシモビッチがいたりとよくよく見れば結構なタレントが揃っているチームでフォーメーションは4-4-2という形。

どんな立ち上がりになるかと思ったらキックオフ直後に大前のあわやゴールというクロスバー直撃シュート。それをきっかけに3分過ぎまでずっと大宮のターン、というか大前のターン。6分には大前がフリーキックを蹴ると中の選手にフリーで合わせられてまたしても大ピンチだったがうまくムラーリャが処理する。結果はオフサイドだった訳だが大前が序盤から凄い。

両チームとも序盤からロングキックでチャンスメイクを狙うという展開が多くて大雑把な印象だったが、15分には大宮のゴールキックからシモビッチに当てて大前が抜け出すという大宮としては理想的な形で決定機を作る。一方の新潟は右サイドに長いボールを送って高木が収めての折り返しに狙うはターレスという形で応戦する。新潟はサイドの深い位置にロングボールを縦に放り込む形が多いがこれは全て大宮の守備にブロックされてしまう。一方の大宮は当然のようにシモビッチ狙いで、さすがのジュフンもマッチアップが苦しそう。

新潟は輝騎がボールを持つとパス交換を経て輝騎がフィールド中央まで上がってビルドアップという形を見せる。これは今日何度か見られた形なので練習していたものだろうと思われるが輝騎の後ろにセンターバックサイドバックボランチが残っているので対した圧力を掛けることもできずイマイチチームとしての意図が見えない。アラバロールをやりたいようにも見えなかったし、あれは本当になんだったんだろうか。

今日もポゼッションは圧倒的なのにシュート数で上回れてしまう新潟。37分には大宮の最終ラインから簡単に奥抜にパスを通されてそのままゴール前まで持ち込まれてあわやゴールというシーンが。これ、なんであんなに中盤ガラ空きだったのかと。非常にまずい守備を披露してしまった新潟。

40分には大宮の左サイド河村からピンポイントのクロスがシモビッチにジャストミートするもムラーリャがセーブする。ここまでのシュート数は新潟2本の大宮10本。圧倒的な試合展開。

後半開始早々にサイドから小川が中へ切り込んでシュートまで持ち込む。新潟は縦ポン狙いだけじゃなくこういうバリエーションも増やしていきたい。

48分、新潟ゴール前でフリーキックをゲットした大宮。そのフリーキックを大前が蹴るとボールは壁を越えてそのままゴールへ吸い込まれる。これはどんなキーパーでも処理しきれないであろう完璧なキックで大宮に先制される。これは無理ぽ。

その後は大宮のパスワークに何度も崩される新潟。苦し紛れに河田を狙うも全く通らない。守備も後手に回ってばかりで試合のペースは完全に大宮。特にシモビッチが攻守共に効いていてなす術なし。

61分には坂井に替えて磯村を投入。この交代で流れを変えたいと思った直後にターレスが胸トラップからのシュートを放つとゴールネットが揺れたがこれはターレスの肘が大宮ディフェンダーに入ったという判定でノーゴールに。その後は高木に替えて新太を投入し攻撃の姿勢を見せる新潟だがスタッツは新潟のシュート数3本に対して大宮は15本。圧倒的すぎて涙も出ない。スタッツが示す通り新潟はセカンドボールを全く拾うことができていない。

70分くらいからなんとかリズムを作れるようになってきた新潟だが最後仕留めきることができない。その後も攻める時間は増えるもののシモビッチまで下げて守備をする大宮の前に得点の匂いが全くしてこない。

77分には河田に替えて貴章。ターレスとの2トップでパワープレイを狙うが新潟コーナーキックの跳ね返りをマテウスに拾われるとカウンターを受けてマテウスに独走されてしまうも何とか凌ぐ。ここまできたらジュフンも上げてバンザイアタックシフトの新潟なのだが、当然のようにカウンターをあびて何度もピンチを招く。それにしてもシモビッチはボールを収めるのが上手いな。コレルとか指宿とか平山とか、身長高い選手は頭より足下が優れているパターンは一体何なんだろうか。

87分には新太が気迫の切り込みからチャンスメイクもゴールラインを割ったという判定でゴールキックに。その後も熱いドリブルを魅せたりと新太は気合入っていて気持ちがいいね。この新太のプレイから流れが変わればワンチャンあるかもしれない。

アディショナルタイムに入り時間が無くなってきて、もう気持ちで勝負という感じの新潟はエアバトルに持ち込むも全員守備で対応する大宮の前にゴールを割ることができずそのまま試合終了で4連敗。

4連敗中のスタッツを見るとポゼッションは取れているのにシュート数が少ないという傾向にある。細かくデータをみていないから詳しいことはわかないんだけど、チャンスに繋がる効果的なパスを出せていないというのは明らかだろう。そしてポゼッションは取れているのにシュート数で上回れているということから、カウンターで失点というパターンが多いのかもしれない。とにかくもっとシュート数を増やす工夫をしないと暗闇から抜け出すことはできないのではないかと思われる。ここまで何もできずに負けると何が悪かったのかという反省すらできない。

完全に光を見失った新潟だけど、いつになるか分からない長いトンネルを抜ける日が来ることを待つしかないのでしょうか。

辛いなぁ。

ロングボール&クロス爆弾は不発弾:2018 J2 第9節 栃木SC vs アルビレックス新潟

3バックで連敗を喫した新潟は当初の4-4-2に戻して巻き返しを狙う。キーパーはムラーリャ、最終ラインは左からミチ、ジュフン、広瀬、輝騎で中盤は小川と高木のサイドにマサルと坂井のダブルボランチ。ツートップは河田と貴章という布陣。大黒将志37才は背番号9を付けて先発とか。どれだけ期待されているのかと。それにしてもグリスタの雰囲気が非常に良い。屋根は無いけど15,000人入るしサポーターとしては誇れるスタジアムなんだろうな。こういうスタジアムが全国にたくさんできて欲しい。そんな栃木のフォーメーションはトップ下を置いた3-5-2という形。ペチュニクとジュフンのフィジカル対決は一つの見所になりそう。

序盤は新潟のパスワークがスムーズに回り新潟が有利に進める。栃木は定石どおり5-3-2のブロックで対応するが、そんな定石のブロックの裏を新潟はロングボールで狙うものの上手く収まらない。

5バックの裏は取れないがボール自体は気持ち良く回せて圧倒的なポゼッションを取る新潟だったが、栃木のスローインからヘニキがクロスを上げると待ち構えていた大黒にヒヤリとさせられる。結果はゴールラインを割っていたとの判定でゴールキックになったが大黒は年を取ってもそのポジショニングセンスは失われていない模様。その後も一方的にゴール前で殴り続ける新潟だが、栃木の5バックの前にシュートまで持ち込めず全て弾き返されてしまう。イマイチ攻め切れない新潟は罠に嵌められているかのように5バックの網に掛かる。

26分には栃木ロングスローから大黒がダイナミックなシュートを試みるが、これをムラーリャがダイナミックにセーブ。ちらほら見受けられる栃木のロングスローだが、ピッチ脇にタオルを置いているところをみると栃木のストロングポイントなのだと思われる。ここまで強固なブロックを敷いている栃木が得点するとしたらたぶんセットプレイ絡みなのだろう(実際このロングスローにやられてしまう訳だが)。

30分以降は序盤のようにボールを回せなくなってきた新潟。そんな悪い流れの中で栃木にシュートまで持ち込まれてしまう。その後もセットプレイが続いたりと流れは栃木なのだが、ここまでのスタッツを見るとシュート数は栃木5本に対して新潟は僅かに1本。攻めていたように見えたが全く攻めることができていなかったという結果に。

後半も両者作戦は変えず栃木の5バック裏をロングボールで狙う新潟という形の展開が繰り広げられるが、新潟の攻撃が単調過ぎて簡単に跳ね返されてしまう。マサルのサイドチェンジからミチのクロスに貴章が頭で合わせるという惜しいシーンもあったが、惜しいだけでは得点にならないのがサッカーだ。

そして54分、栃木はロングスローから服部が頭ですらして大黒将志37才がヘッドで押し込んで栃木先制。栃木が点を獲るとしたらこういう形しかないよね、というような栃木としては理想的な得点。その後も栃木コーナーキックからフリーで合わせられるなど押し込まれる時間が続く新潟。

58分には河田に替えてターレスを投入し早めに巻き返そうとする新潟。直後のコーナーキックはターレスに合うものの決めきることができない。似たような状況で栃木はキッチリ決めてきたことを考えるとなんというもどかしさ。

63分にはまたしてもロングスローからゴールを奪われる新潟。栃木は非常に効率良く得点を積み重ねていく。一方の新潟は意地になっているのかと思うほど愚直に5バックの裏にロングボールを放り込むが上手くいかない。裏が駄目ならサイドからのクロスだということで切り替えてみるも見事に全て弾き返される。

その後は両チームとも段階的に交代カードを切っていくが、新潟はサイドからのクロスを諦めない。でもゴールを割る気配は全く感じられない。後半アディショナルタイムになってからちょっと変化を付けてショートコーナーでプレイをスタートさせるとミチの超絶ミドルが突き刺さり1点返すが時既に遅し。そのまま時間は流れ試合終了。

ひたすらに栃木の5バックをロングボールとクロスで攻略しようとしたが単調な攻撃は全て栃木ディフェンスに弾き返され非常に効率の悪い試合運びをしてしまった新潟。これとは対照的に非常に効率よく得点を重ねた栃木。新潟にはもっと工夫が欲しかった訳だが、新潟にはどこか栃木を格下に見ていた部分があったのではないかと思える。

3バックでも4バックでも結果が出ないまま3連敗という事態になってしまった訳だが、これからどう立て直すのか全く見えてこない。

長いトンネルに入ってしまった感じがして正直辛い。

完全ミラーは練度に差が出る:2018 J2 第8節 アルビレックス新潟 vs ファジアーノ岡山

首位岡山をビッグスワンに迎えての一戦。フォーメーションは前節同様の3-4-2-1だけど今日の1トップは貴章ではなく河田。河田と貴章のポジション変更で挑む。対する岡山もフォーメーションは3-4-2-1。同じフォーメーションでミラーとなるのか違うスタイルなのか、岡山の堅守とはどれほどのものなのか、新潟は前節の守備をどこまで修正できているかというところに注目。

序盤は両者硬くロングキックの蹴り合いが続く。岡山からは1トップの斎藤にとりあえず預けとけ適な意識を感じて、守備はキッチリ5バックで新潟と同じ5-2-3というブロックを敷いているため完全ミラーの形に。そのブロックを新潟はパスワークで攻略しようとするがなかなかうまくいかない。

9分には岡山セットプレイからのセカンドボールを拾われて決定機を作られるも磯村がナイスブロックで防ぐと、その後カウンターを浴びせて惜しい展開に持ち込んだりもする。新潟は基本的にやっていることは前節と同じなのだが全体的に動きの質は向上されているように思える。前節の課題だった守備(5バックなのにな)も、岡山1トップの斎藤をCB2人でキッチリ挟んで潰すという対応が徹底されていて安定している印象。

攻守共に完全ミラーの両者だが、こうなると質の高いほうが勝つという結果になりそう。とりあえず中盤では目まぐるしくボールハントの応酬が繰り広げられているがセカンドボールを拾う数は圧倒的に岡山という流れで岡山の方が全体的に質の高さを見せている。

18分には新潟の左サイドを突破された挙句にジュフンのボールコントロールミスから決定機を作られてしまうがムラーリャがナイスセーブでピンチを凌ぐ。岡山は仲間の動きが非常に良くて、キックも飛び出しもタックルも全てが輝いている。ゴールにこそならなかったがカンペーの死角に走り込む内→外のダイアゴナルランは絶品だった。あれは完全にカンペーの視界から姿が消えていたはず。仲間隼斗、これは素晴らしいプレイヤーだな。調べたら柏アカデミーの出身なのか。要注目。

31分には中盤でマサルインターセプトしてそのままシュートまで持ち込むが枠の外。その後リズムを作る新潟はジュフンがラインを高く敷いて攻撃的な姿勢を見せるがボールを奪われてからはずっと岡山のターン。

なかなか見応えのある試合で後半どうなるか読めなかったが、後半開始早々に仲間からチャンスメイクされるも何とか凌ぐ新潟。その後の流れはずっと岡山で、岡山のプレスが効いているため新潟は前線までボールを運ぶことができない。一方の新潟は今のところハイプレスを見せていないのでボールをずっと岡山に握られ続けてしまうという状況に。岡山はブロックを5-2-3と5-3-2でうまく使い分けてプレスを効果的に仕掛けてくる。

62分には河田に替えて小川を投入。貴章を1トップにして前線の活性化を図ると同時に新潟はハイプレスを発動させるが70分に磯村が武田を倒しPK献上で先制される。予想外の展開で失点となってしまった訳だが、こうなると岡山のペースになってしまい岡山の鉄壁を崩さなくてはいけなくなった新潟という状況に。この状況を打破すべくマサルに替えて達也、坂井に替えてターレスを投入しファイティングポーズを取るが終盤に来ても質の落ちない岡山のハイプレスに手を焼いてしまう。

89分に放ったターレスのシュートが岡山DFの手に当たってPKゲットのようにも思えたが笛は鳴らず。新潟はアディショナルタイムにパワープレイを仕掛けるも岡山の鉄壁を破ることができずに試合終了。

前節よりも3-4-2-1の質は高くなったが、それを上回る質の高い3-4-2-1で粉砕されたという結果に。堅い守備と聞いていたからドン引きサッカーかと思ったらそんなことはなくむしろアグレッシブなサッカーだった岡山。徳島にも同じ印象を持ったのだが、J2は想像以上に個性的で良いサッカーをするチームが多いのかもしれない。

結果としてはシーズン3敗目。序盤とは言え1年でJ1復帰というのは少々甘い考えなのかもしれないと痛感させられた試合でした。

理想の3バックに辿り着ける日は来るか:2018 J2 第7節 ロアッソ熊本 vs アルビレックス新潟

アウェー熊本での戦いとなった新潟。事前の報道であったとおりオーソドックスな4-4-2ではなく3-4-2-1という布陣で臨む。CBは左からジュフン、カンペー、輝騎でアンダー代表から帰ってきた坂井と磯村のボランチ、左WBはゴメスで右WBはミチ。貴章の1トップに河田とマサルの2シャドー。熊本は1ボランチを置いた3-5-2というフォーメーション。新潟はサイド攻撃で高火力を狙うのか。

試合開始早々から貴章がハイプレスを仕掛けてキーパーのボールにうまく当たれば1点ものというシーンも見られる。河田も必死にハイプレスでとりあえずハイプレスという作戦らしい。熊本は守備時に5-3-2というブロックを作るのだが新潟は5-2-3という中盤大丈夫か?というブロックになっていないような守備で対応する。狙いは前線3枚のハイプレスというのは明らかな訳で、これでもかというくらい攻撃の姿勢を見せつける。

そんなハイプレスがハマって6分には磯村のインターセプトから直接ミドルを狙うも僅かに枠の外で惜しかったり、直後の9分にはセカンドボールを拾った河田が遠目のミドルを放つもポスト直撃でいちいち惜しい。新潟はハイプレスでボールを奪うとミチとゴメスが一気に上がって攻撃参加という仕組みになっていて、新潟式3バックは攻撃型布陣といって問題ないだろう。一方熊本の攻撃はアンビョンジュン。輝騎とのミスマッチを狙った空中戦に持ち込まれると辛いのだが熊本はこの弱点を徹底的に狙ってきている模様でマッチアップでアンビョンジュンに競り負けるシーンが散見される。とりあえずアンビョンジュン目掛けてロングボール蹴っとけ的な意識を感じる。

新潟のハイプレスが効いていてここまで決定機は新潟のほうが多いのだが中盤のサイドが空いてしまうのでそこを熊本右サイドの田中達也(しかも14番!)に使われる回数が増えてきていた24分、アンビョンジュンに持ち込まれてあっさりゴールを奪われる。ジュフンが一瞬目を離した隙に死角へ抜け出したピンポイントゴール。点を取られるとした輝騎との空中戦だと思っていただけに意外な得点だった。その後も空いたスペースに熊本達也が走り込んでそこに目掛けてロングボール蹴ってクロスを上げたらそこにはドフリーのアンビョンジュン。あっという間に2点取られる。新潟3バックシステムの弱点を突きましたと言わんばかりのゴール。というか新潟のボランチどこに消えてた。2点とも個人のミスであり組織のミスによる失点という形。慣れないフォーメーションはやるもんじゃない。

2点奪われている新潟だが戦術を変更する気配はなく徹底してハイプレス。一方の熊本はロングボールを右サイドの熊本達也に供給してアンビョンジュンへクロスという作戦を徹底している訳だがアンビョンジュンの対空兵器ぶりが半端ない。この人、来年は鳥栖とか札幌あたりでプレイしてそう。とりあえず青木のロングフィードが素晴らしくて熊本達也が輝いている成分の半分は青木のフィードで出来ている。

後半に入っても両者作戦変更なし。55分には熊本達也にロングボールが通って今日何度目かわからないクロスを上げると八久保がダイレクトで流し込んで3点目。もうね、新潟のフォーメーションの穴を突かれすぎ。上がったゴメスが全く間に合っていない訳で当然のように直後サチローへ交代。サチローは右WBに入ってミチが左WBなんだけど、3点取られてから熊本のストロングポイント熊本達也対策をするとか対応が遅すぎる。

守備だけではなくパスの精度も悪い新潟は幾度となくボールを簡単に奪われる。点を取らない事には始まらないので坂井に替えて新太を投入し、マサルボランチに下げて新太をシャドーにするがショートパスでもハイボールでも熊本の5バックを攻略できない。69分にはアンビョンジュンに替わって巻登場。巻のハイプレスは本当に絵になるな。

新潟はその後、サチローのクロスに新太が飛び込んだところで倒されてPKゲットし、これをミチが決めて1点返す。新太が単騎でチャンスメイクする場面も何度かあったが、ロングボールは貴章に収まることなく試合終了。惨敗!

新潟の3バックはちょっと無理があるというか、5-2-3のブロックがブロックになっていない。そもそもブロック形成とか考えてないのかもしれない。ハイプレスショートカウンターという狙いはわかるんだけど、このやり方だと攻撃力のあるSHがいるチームには厳しいし、そうでなくてもミチとゴメスが過労死するまで走らないと成り立たないシステムのように思う。4バックなら熊本達也を抑えられていたであろうことを考えると4-4-2でいいのになぁと思わずにいられないが、過去にはNボックスを完成させたマサくんなのでハイプレス3バックという新潟式3バックを完成させてしまうんじゃないかと期待している。

お試しフォーメーションはとりあえず酷い結果にて終了でした。

ハイプレスとパスワークとカウンター:2018 J2 第6節 アルビレックス新潟 vs 徳島ヴォルティス

前節酷い試合でサポーターを失望させた新潟はジュフンと輝騎のCBコンビ、磯村と戸嶋のボランチコンビという布陣で臨む。徳島の注目はリカルド・ロドリゲス監督そのものなのだが、選手としては杉本太郎。レンタルなのに10番とか。

フォーメーションは新潟4-4-2、徳島は3-1-4-2なのかな?これ。いつもは4-4-2のダイヤモンドらしいんだけど今日は3バックという形。

新潟の今日の基本戦術はハイプレスで徳島のパスワークにプレッシャーを掛けるというものなのだが、徳島のパス回しの精度が想像以上に高くて序盤は思うようにハマらない。ちなみに徳島もハイプレスなので双方ハイプレスでパスワークという同じ戦術になっている訳で、4バックと3バックという戦術の妙やプレー精度がどのように影響するのかがポイントになってくる。

新潟はプレスを掛けてボランチでボールを奪うが徳島のプレスでサイドに追い込まれて手詰まりになり回収されてしまうという形が続き、徳島が新潟を完全にハメ殺しているように見える。中盤でのボールの奪い合いが激しく見えるけれど最終的には徳島がサイドでボールを保持する回数が多い。そこから徳島はパスワークで崩すのかと思いきや新潟のプレスを嫌って普通に蹴飛ばしてきたりするのだが、それが通ってしまうという恐るべき徳島の選手スキル。パス回しも新潟のそれより明らかにクオリティが高いんだけど、やはり特筆すべきは徳島のプレス。連動した守備というのはこういうものを言うのだろうな。シーズン序盤なのに既に完成していて非常に美しい。強力なプレスと華麗なパスワークに加えて佐藤へ目掛けたロングボールを織り交ぜるという攻撃が羨ましく思えてくる。

そんな徳島にペースを握られていたかと思った31分、河田が中盤でボールを奪うとそのまま持ち上って思い切りよく蹴り込むとこれがゴラッソに。徳島の強力なプレスを意外な形で破った一撃だった。いや、これは本当にゴラッソ。

その後も自陣深い位置で戸嶋がボールを奪うと素早くカウンターを発動させる。ゴールにはならなかったが中央でボールを奪ったら徳島のプレスが掛かる前にゴール前まで一気に持っていくというのが徳島のプレスを外す1つの答えなのかもしれない。ポゼッションは徳島が63%と圧倒的なのに勝っているのは新潟というサッカーの妙が凝縮されたスタッツ。その後も戸嶋が中盤で奪って素早く縦にボールを蹴り込む形が散見される。ちなみに前半を見る限りでは今日の新潟は最終ラインのブロックが非常に安定していて前節の反省が十分に活かされている模様。

後半開始直後、徳島は同時に選手2人を入れ替えるというアグレッシブな采配を行う。フォーメーションは3-2-4-1かな?新潟の2トップに3バックを当てて中盤で数的優位を作りボールを奪われないようにしようという意図のように見える。

後半に入っても新潟は中盤でボールを奪ったら素早く縦という作戦を徹底する。中盤を厚くした徳島にとっては予想外の展開だったのではないだろうか。この中盤のボールハントに欠かせないのが戸嶋。狂犬ぶりが半端ないんだけど、この働きが毎試合安定して出来るのならスタメンを確保できるクオリティ。その後ろでカバーする輝騎も良い働きをしている。

62分には呉屋を投入する徳島。既に交代3枚目でアグレッシブすぎる采配のリカルド・ロドリゲス監督なのだが、やっぱり中盤でボールを奪って素早く縦を徹底する新潟に決定機を作られる。ポゼッションは徳島64%という数字なのに決定機は新潟という結果に。

75分過ぎからは徳島のプレスが掛からなくなってきてボールを回せるようになる新潟。80分には貴章に代えてターレスを投入して追加点を狙うが徳島の全員攻撃の前に一方的に殴られる時間が続く。10分以上殴られ続けていたが大谷のビッグセーブなどでなんとか凌ぎきって試合をクローズ。最後まで非常に見応えのある試合だった。いや、本当に良く勝ったな、これ。

噂には聞いていたが徳島のサッカーは非常に魅力的だった。このサッカーと共に戦う徳島サポーターが羨ましい。大杉連さんにも観てもらいたかったなぁ。今日は新潟に負けてしまったものの今のところ結果も出ているし徳島はJ1昇格候補と言って間違いないだろう。新潟はカウンターの精度をもっと上げてキッチリ仕留められるように仕上げていきましょう。

とりあえず勝てて良かったんだけど、それ以上にナイスゲームが観れて大満足でした。

愛媛はグラウンダークロスを諦めない:2018 J2 第5節 アルビレックス新潟 vs 愛媛FC

前節は作戦が大ハマリして完勝した新潟。今節はアンダー代表で坂井が不在なので代わりに輝騎が入って小川の代わりに高木という布陣。愛媛には前野と河原がいるのか。河原と言えば2007年の浦和戦、アトムと決めた試合は新潟の伝説になれるレベル。あの試合の結果は引き分けだったけど多くの人が実質勝利だと思っているんじゃないかな?

フォーメーション、新潟はいつもの4-4-2で愛媛は3-4-2-1。

当然のように愛媛は守備ではきっちり5バックを敷いてくるわけだけど、新潟はお構いなしに遠目からシュートを放ってプレッシャーを掛ける。愛媛はボールを前に蹴りだすしかない状態になる。今日の新潟は前節のハイプレスではなくボール回しという戦い方で遠目からシュートを狙っている模様。相手に応じて戦い方を変えることができるとか昨シーズンでは考えられない。

前野はキャプテンマークを巻いているだけあって躍動感が凄いし存在感も凄い。良いチームに巡り合えて良かったね。

愛媛の攻撃は横に大きく振って折り返しクロスというのが基本になっているんだけど、愛媛のクロスは1トップ2シャドーを活かすために徹底したグラウンダークロスになっている。愛媛のグラウンダークロスをどう防ぎ、愛媛の5バックをどう攻略するのかというの部分に注目。

とりあえず新潟は高い位置のパスワークで愛媛のサイドバックを剥がして5バックを攻略しかけるもフィニッシュまで持っていけない。ここで一気に刺したいところなんだけどなかなかうまくいかない。そんなこんなでパス回ししているとパス回しのミスからカウンターを受けるという姿が散見されるようになる。愛媛は奪ったらラインの裏を狙う形のカウンターを仕掛けてくるんだけど、グラウンダークロス同様にここらへんもチームで徹底されているんだろうね。前半終盤には徐々に愛媛にペースを握られて何度もフィニッシュまで持ち込まれてしまう新潟。本当にミスからカウンターという形が多すぎる。とりあえず前野とマサルのマッチアップは見応えあり。

後半に入っても新潟はパスワークで愛媛のサイドバックを剥がしてクロスを上げるところまでは行くがフィニッシュには至らない。あと一歩が足りないので要練習。

67分には貴章に代えてターレスが投入される。貴章とターレスは同じタスクを担うのかと思いきやターレスはボールに触りたくて落ちてきてしまうので貴章と同じ仕事をすることはできなそう。貴章とターレスで違う仕事をさせるのならそれで構わないんだけど、ターゲットにしたいのならターレスには教育が必要かもしれない。ターレス、試合の度に動きが良くなってきているのは間違いないんだけどね。

その後、愛媛に完全に崩されて神谷にビッグチャンスを与えてしまうもミスに救われる新潟。神谷はどこにでも顔を出して良く動くな。これは非常に良いプレイヤーなので東京オリンピックや将来の代表で見てみたい。

どうにも愛媛の守備を崩せない、というか攻守共に噛み合わない新潟は愛媛の徹底したグラウンダークロスに何度も大ピンチを招いてしまうが大谷がスーパーセーブを連発してなんとか凌ぐ。いやマジでビッグセーブ連発だったんだけど86分にコーナーキックから失点して愛媛が自分たちのスタイルで新潟の壁を貫いたという結果に。

91分には神谷に代わって河原がビッグスワンのピッチに登場。ちょっと前まで20才くらいだと思ってたんだけど、河原はもう31才なのか。

アディショナルタイムにも愛媛はスタイルを貫いて徹底したサイドからのグラウンダークロスで追加点を狙う。新潟は特攻で全員上がっちゃうからサイドがスカスカでチームもバラバラといった感じの醜態をさらして試合終了。決定機も試合を通じて愛媛のほうが多かったのは間違いない。愛媛は自分たちのスタイルを貫いての勝利ということで選手も手応えを感じただろうしサポーターも大満足だったろうね。

そんなに甘くないJ2という現実を見せつけられた結果だった訳だけど、新潟はベストメンバーじゃないと試合がうまく運べないという課題も浮き彫りになった試合だった。個人的には貴章とターレスの使い分けを今後どうするのかというのが気になるんだけど、パス回しはもっと精度を上げないと使い物にならないと思う。

マサくんの修正能力に期待しています。