僕の話を聞いてくれ

アルビレックス新潟のマッチレビューとかやってます。

スポンジボブに逢わせてくれないか

Hagex氏には個人的な思い入れがあるので気持ちの整理も含めて書き残しておこうと思う。

Hagex氏はご存知のようにHagex-day infoというサイトを運営していて、そのスタイルはおーぷん2ちゃんねるというサイトから面白い話をピックアップしてきて一言コメントを添えて紹介するというものだった。たまにインターネット上で発生する、いわゆる炎上と呼ばれる事象にスポットを当てて膨大な情報収集と鋭い分析により何が起きていて何が問題なのかということを面白おかしく説明してくれたりもしていた。また、Hagex氏がセレクトした音楽のPVも毎日のように一言コメントと共に紹介してくれていて、これもまた音楽が好きな僕には非常に有益な情報源だった。

正直なところ、僕はHagex氏の炎上ネタについてはそこまで喰いつかず、どちらかというとHagex氏がセレクトするおーぷん2ちゃんねるのネタを楽しみにしていて、ある日思い立っておーぷん2ちゃんねるに自分のネタを投稿したらHagex氏がそのネタに一言コメントを添えてブログで紹介してくれたんだよね。僕はタモリ倶楽部空耳アワーが大好きで定期的に投稿しているんだけど、空耳アワーにネタが採用されてタモリさんにコメントされた時と同じような嬉しさを感じたのを良く覚えている。

その後、僕はHagex-day infoをROMするだけじゃなくて参加して楽しもうと思うようになって、定期的におーぷん2ちゃんねるに自分のネタを書き込んではHagex氏の反応を見るという日々を送るようになった。

幸いなことに僕の書くネタは高確率でHagex氏にピックアップしてもらうことができて、「ええ話や」というコメントを貰った時には本当に嬉しくて、一日中ほっこりした気分で過ごせたりもした。

2018年6月24日、僕のfeedlyのリストの中にはスポンジボブのファビコンが生きていた。スポンジボブのファビコンの横には読み残しているエントリー数の7という数字が表示されていて、今日はどんな面白い話を紹介してくれるんだろうか、僕のネタは取り上げてくれているだろうかということを気にしつつもワールドカップに気を取られていて7の数字を減らすことをしなかった。そして、その7つのエントリーが僕にとってHagex氏の最後のエントリーになるなんて想像もしなかった。

いつもなら読み残しがあると毎日7~8個増えるはずのスポンジボブの数字は翌日になっても翌々日になっても増えることはなかった。増えることはないと解っているつもりだったが、予約投稿してくれていたりしないだろうかと心の片隅に少しばかりの期待を置いて、僕はいつもよりゆっくりとエントリーを読みながらスポンジボブの隣の数字をカウントダウンしていった。Hagex氏が一言コメントで「うーん」や「うむむむむ」と言っているエントリーは読み飛ばすことが多かったけど、この日だけは読み飛ばすことなく、楽しみにしていたおやつを食べるように、ゆっくり、ゆっくりと読み切った。

全てのエントリーを読み終えた僕のfeedlyの中に、もうスポンジボブが笑顔を見せてくれることはない。スポンジボブの隣の数字の中に僕の書いたネタが紛れることもない。そもそもスポンジボブの隣の数字が増えることなんて万に一つもないじゃないか。

でも、スポンジボブがある日突然ひょっこりとその笑顔を見せてくれたりするんじゃないかとか、万に一つの可能性に期待してみたりしている自分がいたりとか。

僕はスポンジボブに面白い話をたくさん聞かせてもらった。スポンジボブは僕のネタをみんなに紹介してくれた。スポンジボブが紹介した僕のネタの、その先にある見知らぬ誰かの笑顔を想像することが僕の楽しみの一つだった。

僕の人生に決して少なくない楽しみを与えてくれたHagex氏に感謝を伝えたい。

ご冥福をお祈りします。